2005-01-01から1年間の記事一覧
写真は岡大キャンパス内理学部周辺に帰化していたマメグンバイナズナの花. シロイヌナズナのおしべは6本ありますが,この花は2本しかありません. さやの中には種子が2つしかできません. ... 11日(土)に大学院説明会も終わったのでログはしばら…
研究にはお金がかかります. 大学を通して振り分けられる校費=運営費交付金はほんのわずかです. 毎年,研究費を文部科学省等へ申請して採択されなければなりません. その評価の基準の中で,研究成果はとても重要な要素です. 成果がないと今後の研究費獲…
ところで,私たちはなぜ研究するのでしょうか? 答えはそれが面白いからです. 植物のかたち作りというと花卉園芸植物や農作物の品種改良を想像されるかもしれませんが,そのような応用の可能性があるとはいえ,それを目的に研究に励んでいる訳ではありませ…
Takahashi et al. (2002) Plant Cell 14: 2085-2093 … 植物のかたちの不思議の一つに,葉や花芽の原基が茎頂の周りにできる規則性 phyllotaxis(葉序)があります. これがシュート(茎)の周りにらせんパターンを描く場合 spiral phyllotaxisはよくフィボナ…
Imai et al. (2004) Plant Physiol. 135: 1565-1573 ... この論文で私たちは,シロイヌナズナの2つのスペルミジン合成酵素遺伝子SPDS1, SPDS2の二重欠損変異体はスペルミジンを合成できず,胚発生の途中,心臓型胚から魚雷型胚の段階で成長が止まってしまう…
茎の長さすなわち植物の背丈は,植物個体のかたちを決める最も大きな要因の一つです. その調節に関する分子的基盤を解析することは,種によって異なる茎の伸長様式の多様性の理解へつながることは勿論,遺伝子発現や細胞の分裂,伸長などの“細胞を単位とす…
ML1, PDF2遺伝子はHD-GL2 (Homeodomain-Glabra2)と呼ばれる遺伝子群に属し,シロイヌナズナのゲノムにはこの仲間が16遺伝子コードされていることがわかりました. この遺伝子群の名前のもとになったGL2遺伝子の欠損変異体は,葉や茎の表皮にできる毛(トラ…
高等植物の茎の先端(茎頂)shoot apexでは細胞が層状構造をしており,最外層(L1層)は各器官の表皮epidermisへと分化します. しかし,層状構造の分子的基盤や表皮細胞分化に関わる遺伝子の発現制御機構はほとんど研究されていませんでした. 表皮という…
シロイヌナズナはアブラナ科の1年生草本で,野ナズナ(ぺんぺん草)の仲間です. 発芽germinationから花が咲くfloweringまで3週間程度で生活環が短い,背丈が小さい,染色体(ゲノム)のサイズが小さい,自家受粉して多数の種子が収穫できる,形質転換しや…
植物は美しい.The ravishing art of plants 私たちが日常目にする植物,草花の形態には様々なものがあります. 同じキク科でもヒマワリsunflowerは葉を作ると同時に茎を伸ばし,生殖成長に移ると頭花headと呼ばれる小さな花が無数に密集した花序を形成しま…
本研究室では卒業研究生,大学院生,研究員および技術員(本研究室の経済状況による)を広く全国から募集しています. これから研究室の目指す方向性,研究内容について紹介していきますが,詳細や不明な点等はメールまたは直接研究室訪問において遠慮なくお…